大陰唇
大陰唇は、太ももの付け根と小陰唇の間に見られる左右一対の部分で、内側の尿道口と膣を柔らかく覆って保護しています。脂肪分が多いためヒダ状になっており、メラニン色素の細胞分布が密で年齢とともに色素沈着が強くなります。
小陰唇
小陰唇は大陰唇のすぐ内側にあり、腟と尿道を囲んでいます。弾力性と伸縮性に富んでおり性的刺激に敏感で、興奮すると充血し膨張してきます。
また、人間の顔が十人十色それぞれ個性があるように、小陰唇にも色艶形さまざまなもう1つの“女の顔”があります。内側にくるくる丸まっているもの、左右が広がっているもの、左右の大きさがふぞろいのもの、黒ずんだもの、千差万別です。
発達の具合は白人女性に比べると劣っており、日本女性の小陰唇の長さは5cmから7cmというのが平均ですが、それに対して白人女性の方はたいてい7cm以上あります。
形の良い小陰唇はとても魅力的ですが、畳にピタッとお尻を押し付けて座ったり、イスに座って足を組んだりして窮屈にしていると、いつしかゆがんで変形してしまいます。また、小陰唇はとても柔らかい組織ですので、毎日のように引っぱったり伸ばしたりしているとだんだん形が変形してしまいますし、片側ばかり刺激すると左右の形が違ってしまうこともあります。幅は1〜1.5cmくらいが標準です。
クリトリス
女性器はもともと男性器から分化したと言われていますが、受精の瞬間に人の性別が決定し、ペニスとヴァギナが同居する両性的段階から、次第に男性はペニス状の突起が発達するのに対し、女性の突起―クリトリス--は未発達でより原基に近い形状をとどめています。日本人のクリトリスの大きさは平均してほぼ8mmで、いくぶん横幅が広いといわれています。
ペニスは排尿、射精などさまざまな機能を担っていますが、クリトリスは人間の性につきものの生殖にはまったく関係なく、ただ性的快感のみに存在します。興奮すると陰核海綿体内の小静脈が刺激によって拡張して血液の流れが増え、海綿体の容積が増えるために大きくなります。
また、大きさと感度の関係ですが、俗説ではクリトリスが大きいほど感じやすいと言うのですが、実際には大きさや形は性的感覚の強弱とはまったく関係ありません。大きくても小さくてもクリトリスは触られたり圧迫されたりすると非常に敏感に反応します。
膣について
膣口から内部へとトンネル状に続き、子宮頸部にいたる長さ7〜8cmの器官で、たくさんのヒダのある伸縮性に富んだとても柔らかな粘膜組織です。膣の内部には乳酸菌の一種が存在し、一定に酸性を保っています。
これが膣内に細菌や雑菌が繁殖するのを防ぐ“膣内の自浄作用”です。
不必要に膣内をビデなどで洗浄したり、汚れた異物を入れたり、体力を著しく消耗すると、自浄作用は低下し膣炎を起こしやすくなります。
膣炎にはトリコモナス膣炎とカンジダ膣炎がありますが、トリコモナス膣炎は16〜60歳までかなりの割合で発症します。トリコモナスの原虫が繁殖し、悪臭の濃黄色のおりものが下着がビショビショになるほど出てきます。かゆみから痛みへ進むし、再発しやすいので十分な治療が必要です。
一方カンジダ膣炎は、カンジダ菌というカビの一種に感染し、放っておくと白いおりものがポロポロ限りなく出てきます。外陰部がただれることもあります。
男性のあこがれ--名器とは?
男性の女性へのあこがれの1つに名器というものがありますが、これはいったいどういうものなのでしょうか?
男性の場合は形・大きさ・勃起度が一目瞭然であるために、名器か否かは目で判断できます。ところが女性器は外見で判断することは不可能です。
名器の条件とは、ペニスを締めつける膣圧が高く、膣壁に多くのヒダやシワがある、という2つの条件につきるでしょう。しかしこれはあくまでも構造上の条件であり、この条件さえ満たしていれば誰でも名器であるというわけではありません。セックスする相手との相性が合ってこそ、初めて名器の良さが発揮されるのです。セックスにおいて女性が何の反応も示さず、声も出さないとすれば、相手の男性は決してこの女性のものを名器とは言わないでしょう。
引き締まった膣と愛情あるセックス--これこそが最大の名器なのです。